文法

英語の冠詞の使い方を解説!【もう"a"と"the"で悩まない】

 

ぺんぺん
”a””the”のどっちを名詞の前に置けばいいかわからない

 

会話やメールで、冠詞の”a””the”の使いわけに悩んだことはありませんか?

冠詞は日本語にはないルールなので、どちらを置けばいいか迷う人が多いんです。

 

ひとみ
ネイティブは会話の中で、"a""the"を使い分けてるんだ。だから、冠詞を使い分けられるようになると、会話がスムーズに進むようになるよ

 

正直”a””the”っておまけぐらいに思ってたけど、意思疎通する上で大事な要素なんだね
ぺんぺん

 

そこで今回は、冠詞の”a””the”の違いと使い分けについて説明します。

 

ひとみ
忘れてもすぐ確認できるように、この記事をブクマしておくのがおすすめです

 

・1.冠詞とは?

 

英語の冠詞は、" a"" an"" the"の3つあります。

状況に応じて、単数の名詞の前には必ず"a"" the"をつけます。

 

I will buy a book.

I will but the book.

 

ねこさん
冠詞ってつけないといけないの?なくても話通じそうって思っちゃう

 

ネイティブも会話で冠詞を使い分けてるから、" a"" the"の違いを理解しとく必要があるよ。私も冠詞が原因で、ネイティブに聞き返されたことがあったしね
ひとみ

 

ねこさん
そうなんだ。理解されないのはさみしいね。"a""the"を使い分けられるようにしとかないと!

 

 

一方、複数形の名詞は、基本的に名詞の最後に"s"がついた、複数形に変えるだけでOKです。

 

I saw dogs.

 

ただし、例外的に複数形にも"the"をつけることがあります。

4.冠詞 "the"の使い方 [応用編]にいくつか例外を紹介してますので、参考にしてみてください。

 

ひとみ
次の章から、"a""an""the"のぞれぞれの違い・使い方を詳しく説明していきます

 

・2.冠詞  「a」と「 an」の使い方

ここでは、冠詞の" a"" an"をどんな時に使うのか説明します。

 

・ たくさんある中で、どれでもいい1つ

まず、冠詞の " a"は、「たくさんある中の、どれでもいい1つ」のときに使います。

 

ひとみ
例をいくつか見てみましょう

 

 

I want to read a book. 

(なんでもいいから本を1冊読みたい)

 

 

"I need a pen.

(なんでもいいからペンが1本必要)

 

ぺんぺん
なんでもいい、どれか1つ」が" a"を使う時のニュアンスなんだね

 

 

・ 会話/メールで初めてその名詞について話すとき

会話やメールの中で、はじめてその名詞について話すとき」も"a"を使います。

まずは会話の例を見てみましょう。

 


 

 

Mr. Tom
I got a present from my girlfriend today.

(今日彼女からプレゼントをもらったんだ)

 

Good! What was it?

(いいね!プレゼントは何だったの?)

ねこさん

 

この会話の中で、「プレゼント」というトピックは初めて出てきて、ねこさんにとっては初めて聞く話。

こういう時は、"a"を使います。

 

ひとみ
自分自身が書いているメールの中でも、初めてトピックに出すときは名詞の前は必ず " a"になります

 


 

 

Dear Sir or Madam 

(ご担当者様)

I am writing this message to make a reservation for a table for tho on 15th November from 7 pm.

(11月15日の午後7時から2名でテーブル席の予約ができるか知りたく、メールをさせていただきます。)

Please reply to this message and confirm the reservation availability.

(このメッセージに予約の可否の返信をいただけますでしょうか。)

 


 

「予約」というトピックは、このメールの中で初めて登場しますね。

 

ひとみ
メールの中でも、お互いに初めて話題にする名詞の前は " a"使います

 

・「an」 + 「母音はじまりの単語」

 

ぺんぺん
" a"" an"の違いって何?

 

母音で始まる名詞の前につけるときは" a"じゃなくて、 an"をつけるよ
ひとみ

 

母音とは、英語の [A E I O U] の音のこと。

母音で始まる名詞のまえにつくのは"a"じゃなくて" an"になります。

 

He has an idea

(彼には考えがある)

 

ぺんぺん
"idea"ってスペルは"i"で始まるけど、母音なの?

 

いい質問だね。スペルで判断するんじゃなくて、音で判断するんだ"idea"を発音してみて
ひとみ

 

ぺんぺん
イディア」"A(ア)"で始まるね!なるほど、こうやって音で判断するのか!

 

ひとみ
そう!アルファベットの見た目じゃなくて、音が大事。[A E I O U]の時は "a"の代わりに" an"をつけるよ

 

・「a」と「an」の発音

 

最後に、"a""an"の発音についても触れておきます。

" a""an"を発音するときは、前後の単語と音をつなげて発音することが多いので注意してください。

 

ひとみ
いくつか具体例を見てみましょう

 

I need_a book. →「アイニーブック」

 

I read_an _article. →「アイレッダナァティコゥ」

 

I met_a friend. →「アイメッフレンド」

 

 

ねこさん
"a"" an"と単語を別々に発音するんじゃなくて、1つのかたまりとしてつなげて発音するんだね!
その通り。音をリンクさせて発音させるから「リンキング」というよ。
ひとみ

 

 

リンキングについては、次の記事で詳しく説明しているので、一緒に読んでみてください。

 

英語リンキングの3つのルールと正しい練習方法【TOEIC リスニング満点の私が解説】

続きを見る

 

・3.冠詞 "the"の使い方 [基本編]

ここでは、冠詞の" the"の基本的な使い方を説明します。

" the"" a"に比べて例外も多いので、[基本編]、[応用編]に分けました。

 

ひとみ
まずは、" the"の基本的な使い方について理解をしましょう

 

・ たくさんある中で、「決まった〇〇」

 

まず最初に、" the"は「たくさんある中で決まった〇〇」のことを話すときに使います。

 

ぺんぺん
" a"の場合は「たくさんある中でどれでもいい1つ」だったから真逆だね

 

うん。" a"と反対に、" the"は名詞を「特定する」んだ
ひとみ

 

I want to read the book that my mother gave me.

(母が私にくれた本が読みたい)

 

数ある本の中で、今読みたいのは「母がくれた、決まった本」だから" the"。

 


 

I need the pen that I bought yesterday.

(昨日私が買ったペンが必要)

 

数あるペンの中で、必要なのは「昨日買った、決まったペン」だから" the"。

 

ひとみ
日本語のニュアンスで言うと、聞いている相手も知ってる「それ」。なんでもいいじゃなくて、「特別なそれ」

 

・ 会話/メールですでに話題になったとき

続いて " the"「会話/メールですでに話題になったとき」にも使います。

まずは会話の例を見てみましょう。

 


 

 

Mr. Tom
I watched a movie 3 days ago.

 

What was the name of the movie?
ぺんぺん

 


 

Tomが「映画」について話題に出した後なので、" the movie"になりました。

 

ぺんぺん
お互いに話を共有したら、" the"がつくんだね

 

うん。メールでも会話と同じように、すでに出た話題については" the"がつく
ひとみ

 


 

 

Hi Taro, 

(太郎へ)

I am going to have a party at 8 pm tomorrow. Do you want to come?

(明日の午後8:00からパーティを開くんだけど、来ない?)

The party will be held at my house.

(パーティは僕の家で開催されるよ)

 


 

「パーティ」について最初に話題に出したときは " a party"にしてるけど、そのあとは "the party"に。

 

ひとみ
メールでも一度話題に出したら、次からは同じ名詞の前に " the"を付けます

 

・ 何について話しているか明らかにわかるとき

続いて、" the"「何について話しているか明らかにわかるとき」に使います。

 

ひとみ
家の中にあるものについて話すときに頻出。例を見てみましょう

 


 

 

Mr. Tom
It's too hot. Could you open the window?

(暑すぎる。窓を開けてくれないかな?)

 

Sure.

(もちろん)

ぺんぺん

 


 

窓は普通1つしか近くにないので、明らかに何を指しているかがわかりますよね。

なので、" the window"にしています。

 

ひとみ
もう一つ例文を見ておきましょう

 


 

 

Mr. Tom
Our favorite drama is about to start! Could you turn on the TV?

(僕らのお気に入りのドラマがもうすぐ始まるよ!テレビをつけてくれない?)

 

Yeah! I'm excited!

(うん!楽しみだ~)

ぺんぺん

 


 

部屋の中にテレビが一つしかない場合。

どのテレビのことを指しているかは、聞いている人にとっても明らかにわかること。

なので、この場合も" the TV"となります。

 

ぺんぺん
同じ空間にいて、何を指しているか「それ以外は考えられない」ってときは" the"を使うってことか

 

・ 名詞が1つしかないもののとき

 

「名詞が1つしかないもののとき」も" the"を使います。

1つしか存在しないものと言えば、例えば次のようなものが思い浮かびますね。

 

1つしかないもの

  • the sun (太陽)
  • the world (世界)
  • the west, the east, the south, the north (東西南北)

 


 

 

Mr. Tom
I heard that an 80 years old man climbed the Mt. Everest.

(80歳のおじいさんがエベレストに登ったらしいよ)

 

Wow! Mt. Everest is the highest mountain in the world. I'm proud of him.

(すごい!エベレストって世界一高い山だよ。そのおじいさんを誇りに思うよ)

ねこさん

 


 

ひとみ
「世界」は1つしかないので、会話の中で" the"を付けてますね

 

・「the」の発音

 

ここでは" the"の発音について説明します。

" the"は軽く前の歯と歯のの隙間をふさぐ感じで発音するのがコツ。

 

ひとみ
イラストを見ながら、音声の音を真似してみましょう

 

theの発音

 

 

I need the book.

 

I want the sandwich.

 

I book the train.

 

 

ぺんぺん
力を抜いて、サクッと発音するとやりやすい

 


 

 

発音を良くする方法について知りたい方は、次の記事がおすすめです
ひとみ

 

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・4.冠詞 "the"の使い方 [応用編]

"the"の使い方 [基本編]に続き、こちらは"the"の使い方[応用編]の説明をしていきます。

" the"の例外的な使い方を学んでいきましょう。

 

・「the」 +  複数形

 

ぺんぺん
名詞の単数形には" a"か" the"を付ける必要があるけど、複数形の場合は、冠詞をつけなくてもいいんだよね?

 

うん、正解。でも、複数名詞に対しても「決まったあれ」という感じにするために" the"をつけることがあるんだ
ひとみ

 

ここでは、つぎの2つの違いについて説明します。

 

この2つの違いを説明します

  • 何も付けずに、複数名詞のみ
  • The + 複数名詞

 

何も付けずに、複数名詞のみ

 

冠詞を付けないで、複数名詞のみにするときは、「一般に ~」、「全ての ~」 という感じになります。

例えば、こんな会話の例を見てみましょう。

 


 

Mr. Tom
What kind of food do you like?

(どんな食べ物が好き?)

 

I like cakes.

(ケーキが好き)

ねこさん

 


 

 

「一般的に、どんな食べ物が好き?」に対して「ケーキ全般が好き」。

こんな感じで、特別な決まったケーキじゃないときは冠詞はつけない複数形の" cakes"がしっくりきます。

 

The + 複数名詞

 

一方、同じ質問に対して、" the + 複数形"で返答するとどういうニュアンスになるか見てみましょう。

 


 

Mr. Tom
What kind of food do you like?

(どんな食べ物が好き?)

 

I like the cakes.

(あのケーキが好き)

ねこさん

 

Mr. Tom
Oh, you mean those cakes? Yeah, I love them too.

(あぁ、あのケーキのこと?たしかに僕も大好き)

 


 

 

" the cakes"だと、話を聞いている人も知っている「あのケーキ」というニュアンスになります。

例えば、「お互いに行きつけのおいしいケーキ屋さんのケーキ」など。

複数のものでも、「決まった〇〇」のようにしたいときは" the"をつけます。

 

ぺんぺん
名詞が複数になったときでも、" the"の「決まった○○」の性質が一緒なんだね

 

その通り。「一般的な〇〇」じゃなくて、「あの、〇〇たち!」って感じだね
ひとみ

 

・ 名詞が街中の公共施設のとき

 

街中にある公共施設などの名詞の前は" the"がつきます。

 

" the"がつく公共施設の例

  • the cinema/movies 「映画館」
  • the supermarket 「スーパー」
  • the post office 「郵便局」
  • the pharmacy 「薬局」

 

I'm going to the movie with my friends.

(友達と映画に行くんだ)

 

I need to go to the post office to buy stamps.

(切手を買いに郵便局に行かないといけない)

 

I want to go to the supermarket to get some vegetables.

(野菜を買いにスーパーにに行きたい)

 

ひとみ
あれこれ考えずに、例外として覚えてしまうのが早いです

 

・ 複数形の国の名前

 

国の名前は普通冠詞を付けないのですが、複数形の国の名前だけは" the"をつけるんです。

例えば日本をはじめ、次の例の国名の前に冠詞はつけません。

 

冠詞をつけない国の例

  • Japan 「日本」
  • China 「中国」
  • Spain 「スペイン」
  • Germany 「ドイツ」

 

"the"がつかない

I live in Japan.

(私は日本に住んでます)

 

一方、国名が複数形アメリカやフィリピンの場合は、先頭に" the"がついてます。

 

"the"がつく国の例

  • the United States 「アメリカ」
  • the Philippines 「フィリピン」

 

"the"がつく

I live in the United States.

(私はアメリカに住んでます)

 

アメリカは州がいくつもあって、その一つ一つが集まっている国。

 

 

フィリピンも、たくさんの島があって、その一つ一つが集まっている国。

 

 

ひとみ
州や島を1つにまとめるニュアンスをつけるために”the”をつけます

 

・ 海、川、森、砂漠、運河

 

「海」「川」「森」「砂漠」「運河」の前にも" the"をつけます。

 

the + 「海」「川」「森」「砂漠」「運河」の例

  • the Pacific Ocean 「太平洋」
  • the Mediterranean Sea 「地中海」
  • the Yellow River 「黄河」
  • the Suez Canal 「スエズ運河」
  • the Sahara Desert 「サハラ砂漠」

 

ひとみ
山と湖には" the"がつかないのでご注意ください

 

「山」と「湖」の表記は?

  • Lake Biwa 「琵琶湖」
  • Mount Fuji「富士山」

 

ねこさん
数が少ないから、「山と湖は" the"はつかない」で覚えたほうが効率的だね

 

・5.冠詞を何もつけない場合

 

最後に、冠詞を何もつけないパターンについて説明します。

ここまで読んだ方は、「単数の名詞には基本的に" a"" the"のいずれかをつける」と理解しているはず。

だけど、やっかいなことに冠詞をなにもつけない単数の名詞も存在するんです。

 

ひとみ
パターンがつかめれば難しくないので安心してください。早速見ていきましょう

 

・冠詞を付けない①:前置詞「to」「at」「from」の後によく来る名詞

 

まず、冠詞を付けないのは前置詞「to」「at」「from」の後によく来る名詞です。

 

「to」「at」「from」の後に来る名詞

  • home
  • work
  • bed
  • school

 

ねこさん
上の名詞の前には何も冠詞がつかないの?

 

うん、その通り。例を見てみよう!
ひとみ

 


 

Dad went to work.

(父は仕事に行きました)

 

My brother is coming home soon.

(兄はすぐに帰宅します)

 

It's time to go to bed.

(もう寝る時間だ)

 

I will go to school by bicycle.

(自電車で学校へ行く)

 


 

 

ねこさん
こうしてみると、"go""come"と一緒になって「~行く」「~へ来る」となりやすい名詞ばかりだね

 

その通りだね。だから、動作を表すかたまりとして覚えてしまうのがおすすめ
ひとみ

 

・冠詞を付けない②:固有名詞 (人の名前、特定の場所、映画、企業名など)

 

「人の名前」「都市名」「映画のタイトル」「企業名」などの固有名詞の前には冠詞が何もつきません。

 

冠詞がつかない固有名詞の例

  • Brad Pitt 「人の名前
  • Microsoft 「企業名
  • New York 「都市名
  • Harry Potter 「映画のタイトル

 

ぺんぺん
おぉー、見事に大文字始まりばっかりだね

 

そうだね。固有名詞って基本大文字で始まるから、わかりやすいよね
ひとみ

 

 I saw Brad Pitt at Shibuya. 

(渋谷でブラピを見かけたよ)

 

I will travel to New York next year.

(来年ニューヨークに旅行に行くんだ)

 

I'm a huge fan of Harry Potter.

(私はハリポタの大ファンだ)

 

・冠詞をつけない③:月・曜日

 

月、曜日の前にも冠詞をつけないので、覚えておきましょう。

 

I will visit Spain in April.

(私は4月にスペインを訪れます)

 

We have a meeting on Wednesday.

(水曜日に会議があります)

 

・冠詞をつけない④:食事(朝食・昼食・夜ごはん)

 

朝食、昼食、晩御飯にも冠詞はつきません。

 

I have breakfast in the morning.

(私は毎朝朝食を取ります)

 

My boss and I are going to have lunch together.

(上司と一緒にランチをする予定です)

 

I'm looking forward to having dinner with my friend today.

(今日友達と晩ごはんを食べるのが楽しみ)

 

・6.まとめ

今回は、「冠詞の" a"と" the"の使い方」について説明しました。

大事なところをおさらいしておきましょう。

 

" a"、"an"の使い方

  • たくさんある中でどれでもいい1つ
  • 会話やメールで初めてその名詞について話すとき
  • "an" + 母音で始まる名詞

 

"the"の使い方

  • たくさんある中で「決まった」1つ
  • 会話やメールですでに話題になったとき
  • 何について話してるか明らかなとき
  • 1つしかないもののとき
  • the + 「複数形」も可能

 

ひとみ
少し上級者向けの" the"の応用編」・「冠詞がつかないパターン」についても、英語学習の中で出会ったら、復習してみてください

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