細かいものを入れれば、"could" "would" "should"の使い方はたくさんあります。
そこで今回は、英会話で役立つものに絞って、"could" "would" "should"の使い方を説明します。
また、" could"、" would"については、" could you~"、 "would you~?"の意味の違いをよく聞かれます。
この記事の内容
- "could"の使い方
- "would"の使い方
- "should"の使い方
- "could you~?"と"would you~?"の違い
目次
1 英会話でよく使う"could"、" would"、" should"のイメージ
" could"、" would"、" should"にはいろんな使い方があってよくわからない
学校や文法の教材で教わった助動詞" could"、" would"、" should"の使い方って、細かくて覚えずらいですよね。
でも" could"、" would"、" should"、それぞれの持つ意味のイメージを理解すれば、使い分けも簡単になります。
それは、助動詞の意味の違いによって、使い分けているだけだからです。
" could"、" would"、" should"のざっくりイメージ
- " could" = 「~できる (できた)」、「ありえる」
- " would" = 「~だろう」
- " should" = 「~すべき」、「~のはず」
次の項目から、" could"、" would"、" should"の使い方を詳しく説明していきます。
2 "could"の使い方
前の章でご説明した通り" could"は 、「~できる (できた)」、「ありえる」の2つの意味を持ちます。
こちらの章では、助動詞"could"の具体的な使い方について詳しく見ていきましょう。
"could"の使い方
- 使い方①:「~することができた」
- 使い方②:「~の可能性がある」「ありうる」
- 使い方③:「~してくれますか」
- 使い方④:「もしあの時~だったらできたのに」
・"could"の使い方①:「過去に~することができた」
" could"は" can"の過去形と理解している人も多いんじゃないでしょうか。
でも「~できた」にいつも" could"を使うと、不自然な文になることがあります。
・① 否定文「~できなかった」のときは" could not"が使える
過去形の文章で、否定文「~できなかった」の時は" could" + not で表すことが出来ます。
The dog couldn’t enter the house.
(その犬は家に入れなかった)
I couldn't pass the exam.
(私は試験に合格できなかった)
She couldn't help his job.
(彼女は彼の仕事を手伝えなかった)
・②「過去にできた能力を表す」とき" could"が使える
肯定文の場合、こういう「過去にできた能力」を表すとき、" could"で表現できます。
When I was little, I could eat wasabi.
(私が小さかったころ、ワサビを食べることができた)
When my brother was a junior high school student, he could speak English better.
(私の弟が中学生の時、もっと英語がうまく話せた)
Taro could play the piano very well by the age of 15.
(15歳には、太郎はとても上手にピアノが弾けた)
・③ 能力に関係ない「~できた」は" could"だと不自然
逆に、肯定文でも「過去にできた能力」以外の「~できた」の場合、" could"は使いません。
例えば、次の具体例の状況では、" could"は不自然なんです。
I could find my key.
(私は自分のカギを見つけることが出来た)
He could attend the meeting.
(彼は会議に参加することが出来た)
Yoshiko could enjoy her date.
(よしこはデートを楽しむことが出来た)
これらの例は全て、「過去の能力」ではなくて、「過去に実現することができたこと」。
I found my key.
(私は自分のカギを見つけることが出来た)
He attended the meeting.
(彼は会議に参加することが出来た)
Yoshiko enjoyed her date.
(よしこはデートを楽しむことが出来た)
日本語で「できました」と表現するものは、英語では「しました」と表現しても意味が伝わるのでご安心ください。
むしろシンプルでストレートになり、よりネイティブに伝わりやすくなります。
例えば、「努力して、鍵を見つけることができた!」ということなら、" was able to"を使いましょう。
× I could find my key.
○ I was able to find my key.
また、「大変な状況だったけど、なんとかなったよ」というニュアンスの時は" managed to"。
The train was running late but Satoshi managed to attend the meeting.
(電車は遅れていたけど、さとしはなんとか会議に間に合いました)
・"could"の使い方②:「~の可能性がある」「ありうる」
2つ目の" could"の使い方は、「~の可能性もある」「ありうる」とあらわすもの。
例を見てみましょう。
(彼がベンツを買ったって本当?)
(そうかもね)
・"could"の使い方③:「~してくれますか」
3つ目の使い方は、丁寧に何かをお願いするときの表現「~してくれますか」。
この表現は知ってる人も多いですよね。
Could you do me a favor?
(お願いしてもいいですか?)
Could you open the door?
(ドアを開けてもらえませんか)
Could you pass me the salt?
(塩を取ってもらえないですか?)
"could you~?"はそのままの意味だと「~することはできますか?」
つまり、相手に「~することが物理的に可能かどうか」を聞いてる。
そこから派生して、「~してもらえませんか?」という丁寧にお願いをする表現になりました。
・"could"の使い方④:「もしあの時~だったらできたのに」
最後は、「もしあの時~だったら~できたのに」と過去の話をする時の使い方。
(やぁ。試験はどうだった?)
(うまくいかなかったよ。もっと勉強していれば、試験に合格できたかもしれない)
次の公式で、「あの時こうしていたら、~できてたかも」と、後悔しているニュアンスがあらわせます。
公式
- If I had 動詞 -ed, I could have 動詞 -ed
3 "would"の使い方
続いて、"would"の使い方を説明していきます。
" would" の持つ主な意味は「~だろう」。
"would"の使い方
- 使い方①:「もし~なら、~だろう」
- 使い方②:【現在から見た未来】「~だろう」
- 使い方③:【過去から見た未来】「~だろう」
- 使い方④:「~してくれますか」
- 使い方➄:「もしあの時~だったら~しただろう」
・"would"の使い方①:「もし~なら、~だろう」
" would"の一つ目の使い方は「もし~なら、~だろう」。
If I got some money, I would travel abroad.
(もしお金が手に入ったら、旅行に行くだろう)
時制に注目してください。
お金が手に入るかもしれないのは未来のことですが、過去形の"got"を使っています。
「もし~なら」の時は、たとえ起こるのがこれからのことでも、過去形で表すからです。
また、「もし~なら」表現の仲間に"I wish"を使った仮定法があります。
I wish you would help me do my home work.
(あなたが私の宿題をするのを手伝ってくれるといいんだけど)
"I wish"から先の内容は、理想であり現実で起こっていることではありませんね。
この場合も、現実からの「距離感」を出すために、"will"の過去形"would"を使っています。
・"would"の使い方②:【現在から見た未来】「~だろう」
続いて、現時点から先の未来を思い、「~だろう」と予想する使い方を説明します。
現在から未来に向けた「~だろう」の例文でニュアンスをつかみましょう。
(メアリーがトムと結婚するって信じる?)
(うん、信じるかも)
・"would"の使い方③:【過去から見た未来】「~だろう」
続いては、時間軸を過去に向けます。
「あのとき、私は~だろうと思った」など、過去に「~だろう」と思ったときも" would"を使います。
(昨日マイクとデートしたって聞いたよ。どうだった?)
(そんな期待してなかったけど、実際とっても楽しかった!)
"thought"(思った) のは過去のこと。
"I thought it would not be nice" = 「(デートに行く前)デートは楽しくないだろうな」と思った。
・"would"の使い方④:「~してくれますか」
" would"を使って丁寧に相手にお願いする使い方を見ていきましょう。
(手伝ってくれませんか?)
(もちろん)
繰り返しになりますが、"would"は" will"の過去形です。
" will"は「~するつもり」という意思を表す表現で、" will you ~"だと相手に「~してくれる意志はありますか?」と聞いています。
"will"よりも、"would"の方が、相手が「~してくれるだろう」の確信の度合いが低いので、より丁寧な言い方になります。
また、" would"を使って相手にお願いする表現には、" would you mind ~ing?"というものもあります。
'(写真を撮ってもらえませんか?)
(構いませんよ)
"would you mind ~ing?"は、「~することを気にしますか?(嫌ですか?)」という意味。
なので、快くOKする時は "No!"、逆に断りたいときは"Yes"になります。
・"would"の使い方➄:「もしあの時~だったら~しただろう」
最後は「もしあの時~だったら~しただろう」という表現。
「もし~なら~するだろう」の過去形バージョンですね。
(昨日トムと野球観戦に行ったんだ)
(本当に?僕野球が大好きなんだよ。誘ってくれれば行ったのに!)
実際には起きなかった過去の話、「過去のもしもの話」をするときは次の公式に当てはめてあらわせます。
公式
- If I had 動詞 -ed, I would have 動詞 -ed
4 "should"の使い方
続いて、"should"の使い方を説明していきます。
"should"の使い方
- 使い方①:「~のはず」
- 使い方②:「~すべき」
- 使い方③:「~すべきだったのに(しなかった)」
・"should"の使い方①:「~のはず」
まず、「~のはず」という表現。
(明日海に行くのすごい楽しみだよ。ねぇ!まりこも誘ったほうがいかな?)
(いや、誘わなくていいと思う。今まりこはパリにいるはずだから)
このように強い確信をもって、「~のはず」という状況では"should"が使えます。
・"should"の使い方②:「~すべき」
" should"の2つ目の使い方は「~すべき」。
(かおりが本当に好き。彼女をデートに誘うべきかな?)
(うん、誘ったほうがいいよ!多分彼女も君が好きだと思う)
このように、「~するべきかな」「~するべきだよ!」という状況で" should"が使えます。
否定文で「~すべきじゃない」の例はこちら。
(ダイエット中。でもこのケーキほんとうのおいしそう。どうするべき?)
(だめだよ、食べるべきじゃない)
・"should"の使い方③:「~すべきだったのに(しなかった)」
過去に「~すべきだったのに(実際はしなかった)」ときの使い方。
これも、「しとくべきだったなー」と後悔している時によく使います。
(今日は元気なさそうだね。大丈夫?)
(ありがとう。おなか空いちゃって。家で朝ご飯食べてくるべきだった)
5 "Could you ~?" と"Would you ~?"の違い
"Could you~?"と"would you~?"は、どちらも相手に「~してくれませんか?」と丁寧にお願いする表現。
すでに今回の記事では説明してますが、ここで改めて違いを整理しておきます。
ポイント
- "could you~?"は【能力】を確認
- "would you~?"は【意志】を確認
まず、"could"のもとは"can"、「できる」という意味ですね。
なので、"could you ~?"は「~することができますか?」と能力を聞いてます。
一方、"would"のもとは"will"、「~するつもり」という意味。
"would you ~?"は「~する意志はありますか?」と意志を聞いています。
6 まとめ
いかがでしたか?
"could"、"would"、"should"はどれも海外ドラマなどでよく使われている表現です。
これを機に使えるようにしましょう。
繰り返しになりますが、"could"、"would"、"should"は、すべて助動詞のもともとの意味から使い方が広がっています。
" could"、" would"、" should"のざっくりイメージ
- " could" = 「~できる (できた)」、「ありえる」
- " would" = 「~だろう」
- " should" = 「~すべき」、「~のはず」