英語のフラッピングってなんだろう?誰か教えてください
今回はこういった疑問を解決していきます。
この記事の内容
- 英語のフラッピングとは?
- フラッピングに慣れる方法
- フラッピング発音のコツ
この記事を書いている私は、独学で英語の発音を学び、TOEICのリスニングで満点を取りました。
今ではネイティブとの会話で、何を言っているのか聞き返されることもありません。
学校では教わりませんでしたが、ネイティブは英語を見た目通り発音しません。
英語を発音するときは、いくつかのルールによって「音声変化」が起こります。
今回は、そんな英語の「音声変化」の一つ、「フラッピング」について詳しく説明していきます。
「フラッピング」に慣れると、リスニングの「聞き取れない音」も減りますので、ぜひ軽くお勉強しておきましょう。
目次
・1英語のフラッピングとは?
・ [t] が日本語のラ行と [d] の混じった音に変わること
英語の[t]が、発音するときに日本語の「ラ」と英語の[d]の音が混じったような音になること。
これが英語のフラッピングです。
例を見てみましょう。
water [ワーダー]
letter [レダァ]
butter [バダァ]
twitter [トゥウィダァ]
later [レイダー]
got it [ガディッ]
about it [アバウディッ]
どれも、[t]の音が「ダ行」になっていますね。
例ではわかりやすいように「ダ行」で表していますが、音声を聞くと「ラ行の音に[d]が混じったような音」に感じます。
・フラッピングするときの共通点2つ
[t]がフラッピングするときは、次の2つの共通点にあてはまります。
- 共通点①:[t] が母音の間にあるとき
- 共通点②:[t] の前にアクセントがあるとき
共通点①、②について次の項目で詳しく説明しておきます。
・共通点①:[t] が母音の間にあるとき
共通点の1つ目は、[t]が母音 (a,e,i,o,u) に挟まれているとき。
例えば、waterも[t]の前には母音の"a"、後ろには母音の"e"がきています。
water:wa_t_er
他のフラッピングする単語やフレーズも母音に挟まれています。
later = la_t_er
got it = go_t_it
about it = abou_t_it
・共通点②:[t] の前にアクセントがあるとき
共通点の2つ目は、単語やフレーズの中のアクセントが、[t]の前にあること。
アクセントとは、ざっくりいうと、音を強く発音するところ。
例えば"water"を発音するときは、"a"の部分を強く発音します。カタカナで表すと、「ワー」の部分。
water [wɔ'ːtər] = 「ワーダー」
他のフラッピングする単語も、同じように[t]の前にアクセントがあります。
letter [léṭɚ] =「レダァ」
butter [bˈʌṭɚ] =「バダァ」
twitter [twíṭɚ] =「トゥウィダァ」
・共通点①・②にあてはまらないときは普通に[t]で発音します
フラッピングするのは、あくまで「共通点① + ②」にあてはまるとき。
当てはまらない時は、普通に[t]で発音するので注意です。例えば、次の単語の[t]の発音はそのまま[t]です。
tree 「トゥリー」
twin 「トゥウィン」
train 「トゥレイン」
・【例外】:[n]の隣の[t]はナ行になる
例外もあります。
[t]の左横が[n]のとき、[n]の音で発音します。
例えば、"center"の発音は「センター」ではなく、「セナァ」
center = "cen_t_er" =「セナァ」
[t]は発音しないで、[n]に続けて「セナァ」と発音します。
他にも例を見てみましょう。
Internet「イナネット」
twenty 「トゥウェニ」
interview 「イナヴューズ」
・イギリス英語ではフラッピングしない
フラッピングについて1つ知っておいて欲しいのは、イギリス英語ではフラッピングしないこと。
例えば、"water"や"later"は次のように[t]のまま発音します。
water 「ウォータ」
later 「レイタ」
国によって発音の違いがあり、フラッピングしてもしなくても間違いではありません。
なので、自分が発音するときもフラッピングしてもしなくても正直どっちでもOK。
ただ、「アメリカなどの国ではフラッピングして発音する」と知っておけば、リスニング対策として有効です。
・2. フラッピングに慣れる練習方法
フラッピングの耳慣れには、聞く&声に出す練習量を増やすのが手っ取り早い方法です。
自分も、「英語の音」の基礎を本で学びましたが、読んだのは1、2冊程度。
「こんなルールがあるんだー」とわかったら、あとは練習すれば次第に慣れていきます。
ここでは、今回学んだフラッピングに「耳」と「口」で慣れる具体的な練習方法をご紹介していきます。
- 方法①:英語音声を聞く (アメリカ英語のドラマ・映画・洋楽)
- 方法②:声に出して練習する
・方法①:英語音声を聞く
海外ドラマ、映画などで、たくさんネイティブの発音を聞いてみましょう。
前の章で説明した通り、イギリスではフラッピングしませんので、アメリカの映画やドラマがおすすめ。
英語の音声を聞いていると、フラッピングを含め「英語の音」に自然に耳が慣れます。
続けることが大事ですので、興味のあるドラマや映画を選びましょう。
・方法②:声に出して練習する
聞くだけではなくて、実際に声に出してみるのも大事です。
それは、自分で発音できる音は聞き取ることもできるからです。
実際に私も、発音の上達に比例してリスニングが上達してきました。
英語音声を聞いたら、同じように発音するつもりで続けて発音してみましょう。
ちなみに、この練習法はシャドーイングといいます。
シャドーイングのやり方については、【英語のシャドーイング】効果と正しいやり方を初心者にもわかりやすく説明しますで詳しくまとめてます。
・3.フラッピング発音のコツ
ラ行+ [d]の混じったような音を出すには、どんなコツがあるだろう
ここでは、フラッピングする時の発音のコツをお伝えします。
・舌の位置は[t]や[d]と一緒
まず、舌の位置は[t]と同じく、上前歯の後ろ側に舌先をかるくつけます。
例えば、"water"を発音するなら、「ワー」と発音した後に、「ダー」のいい始めで舌先を上前歯の後ろに移動させます。
・舌をゆっくり少しだけ下げて「ダ」行で発音する
続いて、上前歯の後ろの舌先を、少しだけなめらかに下げます。
「ワーダー」と言い終わるタイミングで、舌は下げ切らず、口の上の方で浮いている感じです。
・4.フラッピング以外の「音声変化」
「音声変化」については、フラッピング以外に「リンキング」「リダクション」と呼ばれるものがあります。
まず、どちらもサクッと理解しておきたい場合はこちらの記事をご参考にしてみてください。
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英語の音声変化の3つのルールを説明【リスニング・発音に効果あり】
続きを見る
★リンキングについて詳しくはこちら★
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英語リンキングの3つのルールと正しい練習方法【TOEIC リスニング満点の私が解説】
続きを見る
★リダクションについて詳しくはこちら★
-
英語のリダクションとは?例を紹介しながら説明します【音声変化】
続きを見る
・5.まとめ
今回は、「英語の音声変化」の1つ「フラッピング」について解説してきました。
アメリカ英語では、[t]を「ラ行+[d]」の音に変化させて発音することが本当に多いです。
フラッピングについて知っておけば、英語音声の聞き取りで混乱することが減ります。
英語音声を聞く&口に出す練習をして、フラッピングにも慣れておきましょう。