リスニングがなかなかできるようにならない・・というお悩みをお持ちではないですか?
私にもそんな経験があります。
TOEICリスニング問題の答え合わせをすると、聞き取れなかったフレーズは目で見れば簡単に理解できるフレーズばかり。
とにかくたくさん英語音声を聞いてみたものの、全然聞き取れるようにはなりませんでした。
そんな中、「英語の正しい発音を知らないと、リスニングはできるようにならない」という事実にたどり着きました。
そこで今回は、「① 発音ができるとリスニング力が向上する理由」「② おすすめの発音トレーニング方法」について解説していきたいと思います。
目次
1. なぜ発音が良くなるとリスニングができるようになるのか
リスニングは聞く力なのに、どうして発音をよくすると聞けるようになるのか。
先に答えを言います。
答え
例えば、このフレーズを見てどんな音だと想像します?
Where do you live?
こんな感じですか?
日本人的発音
では、実際にネイティブが発音する音を聞いてみましょう。
ネイティブ
「Do you」どこ消えた?って思いますよね。
ネイティブは"Do you"を「D'you」(デ(ジ)ュ)と発音します。
ネイティブは単語やフレーズを文字通りに発音するわけではないんです。
学校では発音するときの正しい音のルールを教えてくれないので、リスニングが苦手って人が多いんです。
逆に、ネイティブと同じように発音できる人は、正しい英語の発音を理解してるだけ。
2. 英語の発音ルールってどんなものがあるの?
- 正しいアルファベットの発音
- つながる音(リンキング)
- 母音弱く、子音強く発音する(リダクション)
① 学校では教わらない、正しいアルファベットの発音(フォニックス)
アルファベットを読む時の正しい音は別名フォニックスと言います!
フォニックスは、私たちが学校で習ったローマ字読みや、アルファベットのお名前とは違うもの。
例えば、AIUEOの読み方の違いをまずは見てみましょう。
フォニックス読みでは、"U"は"う"ではなく、"あ"。
言われてみれば、例えば単語の"bus"も、"ブス"ではなく、"バス"ですね?
アルファベットの "B"も、発音するときの正しい音は"ビー"ではなく、"ブッ"です。
"B" フォニックス
例えば、Bで始まる「Buffet」も「ブァッフェイ」と発音しますね。
アルファベットの正しい発音を知れば、新しく出会った単語の発音も予測できるようになります。
いちいち新しい単語に出会う度に、音を丸暗記しなくてもいいんです。
基本はこのフォニックスの音をつなげて単語は構成されています。
「B - U - S」も「ブッ + ア + ス」。
早く読むと「バス」とそのまま読めます。
これまで一度もアルファベットの発音について触れたことがない方は、まずは発音練習の初期で初めにやるべき。
アルファベットが単語を形成し、その単語がフレーズを構成しています。
② 学校では教わらない、英語の「くっつく音」(リンキング)
続いて、英語の「くっつく音」のルールを見ていきましょう。
何がくっつくのかというと、お隣さんの単語同士。ふたつの英単語を繋げて、一つの英単語のように発音するルールのことをリンキングといいます!
例を見てみましょう!こちらのフレーズ。皆さんならどうやって発音しますか?
Can I take it out?
こんな感じですか?
日本人的発音
では、ネイティブの発音は?
ネイティブ
どこがくっついていたかお気づきでしょうか?くっついていたのはこんな感じです。
n とIがくついて、「キャナイ」
takeのkとitのiがくっつき、eが消えて「キッ(ケッ)」
itのtとoutのouがくっついて「タウ」
となっています!
日本人は、このルールについても知らない方が多く、単語を一つ一つ区切って読もうとするので、話すときには伝わらない、聞くときには聞き取れないことの大きな要因の一つとなります!
基本的に、リンキングには次の2種類あります。
- 子音 -> 母音
- 母音 -> 母音
ケース① 子音 -> 母音の例
子音で終わる単語の後に、母音で始まる単語が来るときのリンキングのパターンです。
例えば、これ。
turn off
リンキングされていないと、こんな感じになります。
リンキング無し
リンキングすると、こんな音に。
リンキング有り
turn offのnとoがつながって、「ターノフ」のようになりますね!
ケース② 母音 -> 母音の例
母音で終わる単語の後に、母音で始まる単語が続く場合のリンキングパターンです。
例えば、これ。
Pay all
リンキングされていないと、こんな感じになります。
リンキング無し
リンキングすると、こんな音に。
リンキング有り
pay allのyとaがつながって、「ペイィオー」のようになります。
前の単語がa, e, i で終わるときは、口を広げて、yの音を追加してあげるように発音します。
③ 学校では教わらない、"英語の母音弱く、子音強く発音する"(リダクション)
英語の音のルール3つ目は、「母音弱く、子音強く発音する」。
目で見ると単語のアルファベットはそれぞれ確実に存在するのに、口に出すときは、ものすごく微かにしか発音しない、もしくは全く発音しないときがあります。
そして、英語の世界では、たいてい「あいうえお」の母音は弱く、それ以外の子音を強く鋭く発音します。これは日本語を話すときと真逆なのです。
日本語は母音強く、子音弱く発音しています。
例を見てみましょう!
Excuse me (すいみません)
シンプルでよく見るフレーズですね。
母音を強調した、日本人風の発音だとこうなります。
日本人的発音
一方、子音を強調したネイティブスピーカーの場合はこのように発音します。
ネイティブ
ポイントは、下記オレンジの子音を強調すること!母音の先頭のEなどは本当に囁くぐらい、もはや存在しないんじゃないのか?ってぐらい弱ーく早く発音します。
Excuse me
もう一つ行ってみましょう。
It's been a while (久しぶり!)
母音を強調した、日本人風の発音だと。。。
日本人的発音
子音を強調したネイティブスピーカーの場合は
ネイティブ
ポイントは"been"を「ビイーン」と発音せずに、「ベン」ぐらい短ーく、発音すること。
”かすかな音” "消えてしまう音"のパターンは無限にあるのですが、基本は母音弱く、子音強く。
ネイティブの音声聞きながら、注意してみてください。ほぼ例外なく、微かな存在となっているのは母音なのです!
3. どうやって勉強するのがおすすめ?
もちろん、発音を鍛える方法は一つではありません。例えば「テキストなどは使わないで、音声を聞いて、その聞こえた音のまま発音してみる」といった方法で鍛えた人もいると思います。
ただ、先に書籍でさくっと「へぇー、そうなんだ」と理解したうえで、自分で一通り声に出してみるという工程を2週間ぐらいの短い期間でやっておいたほうが、後々習得が早いです。
書籍を利用したトレーニングが終わった後も、リスニングをする機会はたくさんありますので、その時に「あ、これはつながる音だ」とか、「母音ほとんど発音してないな、確かに。」と、納得しながら学習を深めていけます。
そこで、私がオススメする書籍はこちらです!
ココがおすすめ
- アルファベットを発音するときの口の形から、発音するときの注意点がわかりやすい
- BGM付で楽しい!
- 「何日目には〇〇をしましょう!」という風に自分が何をすればいいのかが具体的
あと、フォニックスを専門的に、とーってもわかりやすく教えてくれる、こちらのYoutubeチャンネルとWEBサイトもおすすめです!
ページ内に、楽しくフォニックスが学べるYoutubeへのリンクもたくさんありますので、
通勤時間とかで見てみるのがおすすめです!
そんなに気合いを入れて「英語を勉強するぞー!」ってならなくても、楽しく動画を見ながら、少しずつ発音の知識を増やしていけるので、私も大好きです!
ベースは書籍を使って、体系的に学習し、補足的な感じであいうえおフォニックスのページや動画を見ていくと効率的!
4. さいごに
いかがでしたか?
リスニング力を伸ばしたい!という皆様に、発音のトレーニングをすると、英語が聞き取れるようになるよ!ということが伝わっていることを願います。
もちろん、英語のリスニング力を伸ばすといってもいろんなアプローチが必要です。
会社で外国人が何言ってるかわからない、という人の中には、そもそもその外国人が話している単語を知らないだけの場合もあります。そうすると、語彙力を増やす、というアプローチが必要になったりするわけです。
ただ、以前の自分も含め、周りの多くの日本人を見てて、「目で見ればわかるフレーズなのに、聞き取ることができない。。」という人が本当に多いです。
ぜひ、リスニング力を伸ばしていく上で、最初の勉強の起点となる発音ㇳレーニングを実践してみてください!